映画「鋼の錬金術師 完結編 復讐者スカー」感想
ハガレンのオタクなのでとりあえず実写見てきました。
今回は原作沿いとのことで、いろんな意味でドキドキしながら見に行きました。
以下は後編始まる前にどうにかまとめておこう、ということでさっくりまとめた感想です。1回しか見てないのでいろいろ記憶違いがあるかもしれませんが……。
感想というより率直なツッコミが多いので、実写めちゃくちゃよかった!と思った人は読まない方がいいと思います。
【冒頭】
・ハガモバすごく楽しみです。
・冒頭のコマンチ爺さんのクオリティが高かった。
・でも水中で「鋼の錬金術師」ってタイトルが出てくる(水泡がタイトル文字になってまた水泡に帰す)のはなんか違う気が……水は今作に関係ないし。むしろ関係あるのは砂漠だし……。
【列車ジャックのとこ】
・兄弟が列車に駆け込み乗車してたのは何駅なんでしょうね??結構でっかい駅から最初セントラル駅かと思ったんですけど違った……イーストシティとかですかね。
・列車ジャック犯たちよりもシン国ご一行とエルリック兄弟の方が列車破壊してない???
・最初あんなにいた乗客たちは途中からどこへ……。
・エンヴィーがヒューズの姿して兄さんを助けたシーン、兄さんのリアクション薄くない⁉︎⁉︎いま冒涜されてるんですよ!!
【大佐登場】
・実写大佐、なんか大佐っぽくないんですよね。役者さんの問題というよりは実写大佐のキャラ付けがちょっとなにか違うんだと思います。
・実写大佐は軽口叩かないし表情もあんまり豊かじゃなく常に余裕がなさそうで、なんだかつまらない男なんですよね……。
・あと大佐もマスタング組もいつの間にセントラルに異動したの??
【vs傷の男(1回目)】
・なんだか唐突に雨が降ってきたし、結構本格的に降ってるのにアップになった兄さんの髪も肌も申し訳程度にしか濡れてなくてちょっと面白かったです(ここは確かに原作も雨降ってるけど、前日のニーナとアレキサンダーの一件のときからずっと降ってる)。
・「雨の日は無能なんですから下がっててください!」のくだり、実写大佐だとギャグシーンかどうかの判別ができない…。
【リゼンブール】
・リゼンブールのウィンリィがめちゃくちゃかわいい。
・ロックベル技師装具店がめちゃくちゃ大盛況でびっくりしました。駅からかなり離れた山奥のど田舎なのに……。
・というかアルは連れてこなかったんだな(CGの都合かな…)。
・そんでもうホーエンハイムと出会うんだな。
・ホーエンハイムの「(髪型)お揃いだな」に対して髪バサバサーって解いてそのままな兄さんめちゃくちゃよかったし原作でも見たかった(原作ではこれ見よがしに三つ編みにするので……)。髪下ろした兄さんは原作でも4、5回しか見れないので貴重。
・あの辺のホーエンハイムの感じ、原作だと天然というか本当にコミュニケーションができない人ゆえの兄さんの地雷踏みって感じだったけど、実写だと幼児ぶりに会った息子に構いたくて構った結果の地雷踏みって感じで、すごく不器用パパ感あってなんだか可愛かったです。
【クセルクセス】
・ホーエンハイムの話聞いてめちゃくちゃ急にクセルクセス遺跡に行く兄さん。いや兄さん、1人で砂漠は無茶ですよ⁉︎と思ったけどすんなりたどり着いてた。
・実写、ポニテ兄さんがめちゃくちゃいっぱい見れたのが良かったですね。あのバッサバサ髪が動く感じがよい。
【vs傷の男(2回目)】
・ウィンリイがスカーに銃向けるシーンはやっぱり原作屈指の名シーンなので、結構丁寧に作ってくれてる感じがしました。
・しかし丁寧にやりすぎたせいかここのテンポがめちゃくちゃ悪くなってて、逆に緊迫感が削がれてたのが残念。「待てウィンリイ」「その銃を離せ」「撃つなよ」のくだり、そんなに長かったっけ……?
・あとスカーと兄の回想はここで挟まないと意味ないんですよね……。ウィンリィとスカーの間に立ち塞がる兄さんが、イシュヴァール殲滅戦の時にキンブリーの攻撃からスカーを庇おうとした兄と同じ構図なんだって我々にも気づかせてくれないとダメじゃないですか。ここで急にそのスカーを庇った兄のシーンだけ挿入されても、何??スカーも誰かに庇われたことがあったの??みたいになっちゃうじゃん……どうしてここのスカーの回想をイシュヴァール殲滅戦の回想とまとめてしまったんだ。
・あと兄さんがウィンリィの指を銃から剥がしてくシーンは兄さんの手袋OFFでやってほしかったです。ここもリゼンブールに行かなかったアルと同じくCGの都合ですかね。「オレに立ち上がるための手足をくれただろ」って機械鎧で手に触れるのがこのシーンのいいところなので頑張って作ってほしかった……。
【空き家?隠れ家?のシーン】
・私は黒シャツポニテ兄さんがめちゃくちゃ好きなので、そのスタイルになってくれたのはめちゃくちゃ嬉しかったです。ただ、それシャツ……?シャツじゃないな……??みたいなしっかりした厚手の素材だったのが惜しかった。
・分解した銃を組み立てる中尉、めちゃくちゃ好きです。
・ついでにその銃を兄さんに貸してあげて欲しかった……銃を貸すシーン入れてほしかった……。
・兄さんにとっては銃がめちゃくちゃ重いもの(人の命を奪う道具)で、この先の殺さない覚悟にも繋がる結構重要なポイントだと思うんですよね。
・逆に中尉にとっては銃が大切なものを守るためのもの(人の命を守る道具)であることがよくわかるシーンでもあるので、ぜひ入れてほしいシーンでしたね……。
・捕えたグラトニーを入れてる部屋に入るとき、リンが電気のスイッチをぽちっとやってたのがなんだか地味に面白かったです(どこにでも電気が通ってる時代ではないので原作だと手持ちのランプだったはず)。
【vs傷の男(3回目)】
・本作3回目のスカーとの対戦。すごい短期間で結構頻繁に戦ってます。
・というかブリッグズでやるはずのスカーとウィンリィのシーンここでやるんですね。
・スカーの足場崩しに巻き込まれる兄さん見たときマジで鉄骨くるかと思って身構えたけど普通にピンシャンしてたので安心(?)しました。鉄骨好きの人みんなこのシーン身構えましたよね⁉
・鉄骨は絶対に腹の中から脱出してから(=人間の生命エネルギーを使って錬成する感覚を覚えてから)じゃないとダメなので普通はこのタイミングではやらないと思うんですけど、いかんせん実写はそういうのするっと無視する時があるので……
・ウィンリィがスカーを許した訳ではないけど応急処置をするシーン、止血した後亡きロックベル夫妻がその行動を肯定するのをウィンリィが幻視(?)してて、この追加シーンは私は割と好きでした。
・でもそのあと気遣わしげな兄さんに対して「泣かないよ!」ってセリフ言うのは違うやん。そのセリフは兄さんの「今度お前を泣かせる時は嬉し泣きだ!!」があって初めて出てくるセリフなんですよ。ヒューズの死とかロックベル夫妻の最期の話とか、ウィンリィが悲しむことが続いてたから兄さんがそう言ったわけよ。そのくだりすっ飛ばして急に「泣かないよ!」って言われても…そうか気丈な女だなとしか思えないんで……。
【vsホムンクルス】
・これもみんな思ったと思うんですけど、大佐の怪我大したことなくないですか???その直前のスカーの傷がかなり深手だったので余計ショボく見えましたね……。原作大佐はこのときラスト戦の傷が癒えてない状態だったから分かるんですけど、実写大佐はその傷だけで戦線離脱させられちゃうの??ユニバのセーラムーン4Dで登場して即やられて退場したまもちゃんを思い出してしまった。
・大佐たちを車に乗せて逃がすシーン、原作だと「子どもだけを戦場に置いていけるか!」みたいな感じで大人たちが抗議するけど、たぶん実写の兄さんは子どもではない感じなんですかね、「私だけ離れるわけにはいかん!」的なことを言ってましたね。
・他のシーンでも兄さんを指して少年とか子どもって言うセリフは改変されてたので、実写の兄さんは少年じゃないという認識でOKなんですかね……?実写、その辺の設定がよく分からない……。
【腹の中】
・原作でグラトニーの腹の中に明かり(炎)があったのはその直前で大佐の炎を呑んだからなんですけど、実写のあの炎どっから来た??
・腹の中彷徨うシーンがほぼ無くて、すぐにリンやエンヴィーと合流してしまったけど、上にも下にも横にも果てが無い空間だよっていうのをもうちょっと説明して欲しいところ。
・エンヴィー(でかい姿のほう)のCGは結構いい感じだと思いました。後編でどういう風に動くのか楽しみです。
【その他】
・メイのカタコトがリアルで好きでした。ほんとに中国系の俳優さんなんですよね。
・でもリンもランファンもフ―爺さんもカタコトじゃない(日本人キャストだから)ので、アンバランスさは感じました。ヤオ家の関係者はみんなアメストリス語の勉強バッチリなんだな……。
・シャオメイ(CG)かわいい。
【予告】
・最終回の兄さんのプロポーズっぽいシーンがあるみたいなのでめちゃくちゃ楽しみにしています。
・原作の兄さんが作中後半あたりからちょっとずつ背が伸びて、ウィンリィと並ぶたびにじわじわ身長差ができてて、最終回で頭1個くらい大きくなってるのが好きなんですけど、実写でそれは難しいですよね……
・……と思ったけど、ウィンリィより身長あったように見えたのでなんかうまいことやるっぽい?あっでも実写兄さんがもう少年じゃない年齢設定なら別に身長が伸びる必要ないのか……??
・アームストロング少将とブリッグズがどんな感じになるか楽しみです。
・今回でスカーとウィンリィのくだりを一通りやったから、ウィンリィがブリッグズに来ない可能性ありそうですね。まだセントラルに居るから北に向かう前に機械鎧の換装やっちゃいそう。
【全体】
・総合的に判断すると普通に見る分には悪くはない感じでした。一応原作に沿ってやってるのでそこまで荒唐無稽にはならないですし。
・しかし、実写はもしかしなくても原作がめちゃくちゃ緻密な構成というか細かいエピソードの丁寧な積み重ねで展開してることに気づいていないのでは???
・ハガレンはこの構成の上手さによって、長々と必要以上の描写をせずに(作者がストーリーに必要のない描写をあまりしないので…)面白く仕上がってるんですよね。だから構成を変えるなら説明や描写を足す必要があるんですが、それがないんですよね。
・原作のシーンを再現して並べてる感じなので、名場面が並んでるんですが、その名場面がそこまでの描写の積み重ねによって構築されてるってことを無視しちゃってるのが惜しいんですよね。理解せずに分解しても再構築できないので……。
ほんとにツッコミが多くなってしまった……。こんな感じで書いてますけど普通に楽しく鑑賞しましたよ!
後編ももちろん見に行きます。また何か来場者特典あると嬉しいな。